注文(取引)するまでに決めること・決済について
FXにおける注文もレストランとかの注文とさほど変わらず、大まかに「いつ(今すぐか予約)」「何を(どの通貨ペア)」「どれくらい(数量・ロット)」「どうしたい(買いか売り)」を決める必要があります。
これを念頭にまずは注文画面を見てみましょう。
ツールによって違えどだいたいこんな感じです(ここでは私が使ってるメタトレーダーというツールで解説します)
メニューにある「新規注文」を押すと別枠で注文画面が出てきます。
そこに
① 何を(銘柄:ここだとドル円)
② いつ(注文タイプ:カウントダウン注文=成行、つまり今すぐ)
③ どれくらい(数量:1ロット=10万USD)を決めて選択・入力し
④ どうするか(売るか・買うか)を選択すれば注文ができます!
これを簡略化したのが左上にある青いボタン(赤い時もある)です。
こっちだと真ん中が数量になっているので、ワンクリックで開いているチャートの通貨ペアで売買注文を出すことができます(慣れるまでは注文画面開いた方が安全です)。
売り・買いどちらかのボタンを押したら、もう注文がされ、注文通りの通貨ペアを数量分保有することになります。
この状態がいわゆる「エントリーした」とか「ポジションを持った」と言われている状態です。
売り注文した場合は、このあとドル円の価格が下がっていったら利益になり、上がっていったら損失になります。
買い注文の場合は逆で、上がれば利益・下がれば損失になるって感じですね!
そして基本的にこの「保有状態」「ポジション」というものは「決済」を行うまでは口座のお金に影響がありません。
買って上がっていったとしても決済をせず、その後下がったあとに決済したら損失になるわけですね。
ちなみに決済せずに利益が上がっている状態を「含み益」・損失が出ている場合は「含み損」と呼ばれています。
「じゃあプラス(含み益)になった時だけ決済すれば良いじゃない♪」
と思ったそこのあなた!
これは実際問題難しいですし、結構危険な考え方です。
いくら損するか・利益になるかの要は「数量」
そして注文する際、間違えたらエライことになるのが「数量」です。
慣れないうちにここの入力ミス・勘違いで口座の資金が一瞬で蒸発した、、、、なんてことにもなりかねないので、ここは二度見三度見して確認しておきましょう。
数量は先ほど説明にあった通り「どのくらいその通貨を買ったり売ったりしますか?」の数値なのですが、業者によって「1」の表している量が違ったりするのです!!
例えば自分が使ってる海外業者なんかは
数量1 = 1ロット = 10万通貨分って感じで定められていることが多く、国内だと
数量1 = 0.1ロット(1枚) = 1万通貨といった設定が多いですかね。
このため、ドル円を1万通貨(1万ドル=100万円分くらい)買うつもりが、10万通貨買ってしまい想定の10倍の損益になっちゃう、みたいなことが起こり得ます。
慣れれば自分の使ってる口座の数量を把握し間違えるなんてことはそうそう起きませんが、初めて取引する場合だったり業者を変えた時なんかは要注意です!しっかりとサイトで確認したりしましょう。
ここで覚えて起きたいpips(ピップス)の話
注文方法の話からは少しだけズレてしまいますが、数量とともに覚えておきたいのが「pips(ピップス)」です。
pipsは価格変動の共通単位で、FXでは例えばドル円が101.30円 → 101.55円になったとしたら0.25円動いたとか25銭動いたとは言わずに25pips動いたと言います。
これは様々な通貨ペアを取引できるFXでは、統一の価格変動の単位があった方が分かりやすい等の理由から、どの通貨が動こうとも〇〇pips動いた、と言うことが多いのです。
で、わざわざここでpipsの話をするのはなぜかと言うと、注文した数量 × 通貨の価格変動(pips) = 損益 になるので、このあと解説する予約注文や損切り・利確の指値を入れる際にこのpipsが必要になるからです!
pipsはざっくり、円が絡んでる通貨ペアは少数点第2位、そのほかが小数点第4位と覚えておけばOK。
より詳しくは下の記事をご覧いただければと思いますが、数量とpipsで「損益」と言う大事なお金の増加・減少が決まってくるので、しっかりと覚えておきましょう(とはいえ取引してれば勝手に慣れますが、最初は注意しておいた方が無難です)
基本の注文方法「成行注文&決済」
それでは、続いて注文の種類と操作方法の部分を詳しく見ていきましょう。
まずは基本の注文方法である「成行注文」から。
「成行(なりゆき)注文」というのは、価格を指定せずに買える(売れる)注文を通す注文方法です。
上の方に出てきたカウントダウン注文ってのも名前が違うだけで成行注文です。(この辺の名称は業者やツールによって微妙に違うかも)
株とかだと板にある価格を指定して売り買いしたりするので、成行注文をすると現在価格から乖離した価格で注文が通ったりしますが、FXだと単純に成行=今の価格で売買注文をするって覚えておけばOKですね。
決済も同じく、成行決済と言うものがあり、これも単純に現在価格で決済を行うと言うものです。
〜成行注文(なりゆきちゅうもん)〜
相場の値動きに合わせて「ココで買う!」「ココで売る!」といった感じで注文する、FXで1番基本的な注文方法です。
ちなみに注文した後はチャート画面に、建値(注文した値段)のラインが表示され、画面下に注文した取引の詳細が表示されたりします。
〜成行決済(なりゆきけっさい)〜
相場の値動きに合わせて、その場の成り行きで決済する方法。
メタートレーダーの場合「取引」画面の右端にある「 ✕ 」ボタンを押すことで、その場ですぐに決済できます。
基本的に成行注文・成行決済はワンクリックで注文が通るので、先ほどの通り「数量」は要チェックしてから注文しましょう。
予約注文の種類と操作方法
成行注文は現在価格で売りたい・買いたい場合に有効ですが、必ずしもそうした場面だけではありませんよね。
もうちょっと価格が下がってきたら買いたい…このあと予定あるからもう少し上がったら決済しちゃいたい…
など、現在価格以外で新規注文や決済を行いたいときに便利なのが、そう「予約注文」です!
まず「予約注文の種類」について簡単に紹介したいと思います。
予約注文を簡単に分類すると「新規予約注文 = 指値・逆指値」と「決済予約注文 = 決済指値・決済逆指値」に分類出来ます。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
新規予約注文「指値・逆指値」
「ココまで安くなったら買う」「ココまで高くなったら売る」といった感じで、感覚的に現在価格よりお得な価格で注文を入れたい時に使うのが「指値」です。海外では「Limit」と表記されていると思います。
逆に現在価格から「ココまで高くなったら買う」「ココまで安くなったら売る」とった感じで、感覚的にはちょっと違和感のある注文方法のことを「逆指値」と読んでいます。海外は「Stop」と表記されているはず。
ちょいとややこしいのですが、実際のチャートの画像を見て覚えちゃいましょう。
〜新規予約注文〜
逆指値買い注文(Buy Stop):ココまで上がったら買う
予約した価格まで相場が上がってきたら、自動的に「買い注文」ができる
指値売り注文(Sell Limit):ココまで上がったら売る
予約した価格まで相場が上がってきたら、自動的に「売り注文」ができる
指値買い注文(Buy Limit):ココまで下がったら買う
予約した価格まで相場が下がってきたら、自動的に「買い注文」ができる
逆指値売り注文(Sell Stop):ココまで下がったら売る
予約した値段まで相場が下がってきたら、自動的に「売り注文」ができる
これを覚えたら、あとは注文画面で価格や数量を設定して、注文を出せば予約注文の完了です。
① 先ほどカウントダウン注文だったのを指値注文に設定
② タイプは先ほどのチャート画像参照。ここでは下がったら買う指値買い注文(Buy Limit)
③ 数量はどれくらい注文するかでしたね
④ 現在値よりも下がったら買う注文なので、現在値(104.752)より安く設定します(ここでは104.690)
⑤ 注文ボタンを押せば新規の予約注文が出せます!
決済予約注文「決済指値・決済逆指値」
続いて決済の方の予約注文の解説です。
とはいえ、難しいことは何もなく新規予約注文とだいたい同じです。
「決済予約注文」には「決済指値」「決済逆指値」の2種類あり、簡単に説明するとそれぞれ「利食い」「損切り」のことを指します。
〜決済指値(利食い)〜
ポジションを保有した後に、利食いする価格を予約しておくこと。
設定した価格に到達した時点で「利益確定(利食い)」となり、取引が終了します。自分が使ってるメタートレーダーではチャート画面には、設定した価格が「TP(Take Profit)」という文字と一緒に点線で表示されます。
また、メタトレーダーのショートカット的な話ですが、価格を設定する時は数値入力しなくても「注文した価格のライン(建値)」を注文した方向にマウスでドラッグするだけで設定ができたりもします。(スマホの場合は不可)
〜決済逆指値(損切り)〜
ポジションを保有した後に、損切りする価格を予約しておくこと。
設定した価格に到達した時点で「損失確定(損切り)」となり、取引が終了します。チャート画面には、設定した価格が「SL(Stop Loss)」という文字と一緒に点線で表示されますまた、価格を設定する時は数値入力しなくても「注文した価格のライン(建値)」を注文した方向とは逆にマウスでドラッグするだけで設定ができます。(スマホの場合は不可)
ついでに「OCO注文」も解説しておきます!
※ここからは使う人使わない人で分かれて来ますし、用語も多くなってくるので読み飛ばしちゃってもOK♪
OCOとは「ここまで上がったら(下がったら)利食いして、ここまで逆行したら損切り」
というように、予め「利食い」「損切り」する価格を予約することができる注文方法です。
つまり、決済を完全自動で行うのがOCOって感じですね。
〜OCO注文〜
「決済指値(利食い)」「決済逆指値(損切り)」を予め設定できる注文方法
新規予約注文+決済予約注文=IFO注文
「IFO注文」とは、
「ココまで下がったら買って(新規注文)、ココまで上がったら利食いして、もしココまで逆行してきたら損切り(決済注文)」
というように「新規予約注文」「決済予約注文」をかけ合わせた注文方法です。
〜IFO注文〜
ラスト!
「新規予約注文」と「決済予約注文」を同時に設定できる注文方法
IFO注文は一回セットしてしまえばあとはもうお任せ状態になるので、マンガを読んでいようがゲームをしていようが、注文〜決済まで全て自動でやってくれちゃいます。